不動産情報サイトから取り寄せた資料の読み方
前回に引き続き「土地」と「建物」についてです
今回も取り寄せた資料のうちの「土地」と「建物」についての読み方・調べ方をご紹介していきます
画像をお借りしました
前回の分はこちら
- 中古のお家を探している方
- もらった資料の読み方がわからない方
- 資料に書かれた情報の調べ方を知りたい方
このような方に参考にしていただけると嬉しいです
資料を読み取ろう!『土地・建物』編 ②
土地の権利
土地の権利の欄を確認します
「所有権」と記載がされている場合は購入すれば自分の土地になります
「借地権」と記載されている場合は土地の所有者は別にいて、その土地を借りるという権利となります
借地であった場合
- 購入時にかかる費用が抑えられたり
- 土地に関する固定資産税がかからない(建物の固定資産税はかかる)
というメリットもあるのですが、土地所有者に借地代金を支払う事になります
また、借地権にはいろいろな種類があるのでしっかり確認することが必要です
地目
地目とは土地の用途のことです
人々が住む土地の場合は通常「宅地」です
ですが売り出されているお家によってはそうでない場合もあります
例えば現状では人々が暮らす土地になっているにも関わらず地目が「山林」という場合
前に住まわれていた方が地目変更をせずにそのままというケースがほとんどです
この場合は購入時に特に大きな問題にはならなそうですが
将来その土地にお金を借りて建替えをするといった場合、住宅ローンの申請が通らないといったこともある様です
いずれにしても地目変更の手続きが必要になる可能性があります
地目を変更するには地目変更手続(変更登記)します
費用もかかります
現状の地目が「田」「畑」である場合は注意です
農地法や都市計画法といった法律で制限があります
今後検討する土地が「宅地」以外の地目であれば担当の営業の方に説明を受けるのが良いと思います
都市計画区域
市街化区域であれば特に問題は無いです
市街化調整区域の場合は注意が必要です
基本的に市街化調整区域は再建築ができない土地です
建替えができません
どうしても建替えがしたいという場合は開発許可が必要になります
市街化を抑制する地域であるため、周辺の道路とか交通機関、下水道・ガスなどのインフラがなかなか整備されない地域です
そのため将来的に売りづらい土地となります
土地の価値が低めに設定されるので住宅ローンの審査に通りづらくなる傾向があるようです
市街化調整区域は条件的にはデメリットが多い土地ではありますが、メリットもあります
都市計画で区分される前から住宅街としてある街並みは、閑静で周辺の環境は良かったりします
土地の評価が低い分土地の価格も安めだし、固定資産税も安いです
将来的なことを考えると開発許可が下りれば建て替えは可能ですし、
建て替えではなく柱や梁などを残した大規模修繕工事であれば、ほぼ新築のような家にすることもできます
どこに自分の価値を置くかでこの市街化調整区域の評価が変わると思います
用途地域
用途地域とは建てられる建築物の制限がある地域のことです
住宅系・商業系・工業系に分けられます
例えば『第1種低層住居専用地域』
この地域は住居系の用途の中で最も制限が厳しい地域です
建ぺい率・容積率が低めに設定され、建築物の高さ制限もあります
これは影を作るような高層建築物が建たないなど、周辺の環境をよくするための制限ですので
閑静な住宅街であるということが分かります
住居系の用途でも『中高層住居専用地域』など
スーパーマーケットや飲食店なども建てられる地域であり、活気がある街並みかもしれないな、と読み取ることができます
「商業系用途地域」・「工業系用途地域」も住むことができる地域があります
住宅としてはマンションが多い地域です
工業系用途地域の場合は工場などが近隣にあるため、周辺環境が悪い可能性もあります
建物と周辺の状態を確認してみよう
Googleマップをつかって、募集されているお家の状況を確認することができます
興味のあるお家の資料であれば、実際に内見する前に建物や周辺の状況などを確認しておけます
やり方をご説明します
①Googleマップを開き、所在地住所を入力し「航空写真」にします
描画された画面で
- 近隣にある建物や駐車場
- 屋根の形状などをチェック
することができます
②3D表示にします
3D画面に切り替わったら、ctrlキーを押しながらドラッグすると3D画面が360°回転します
カーソルを上下左右いろいろ動かしてみてください
様々な角度から周辺の立地を確認することができます
③ストリートビューにします
かわいい人のマークをつかんでお家の近くの道でリリースします
- 建物の近くまで寄ってみて外壁にクラックなどが無いかを確認
- 敷地の接道している部分
- 隣地の状態
- 高低差
- 敷地内の駐車のしやすさ
このようなことも確認することができます
まとめ
今回は土地と建物の情報の読み取り方をご紹介しました
簡素に書かれている情報ですが、ひとつひとつを調べていくとたくさんの疑問点や問題点が浮き彫りになってきます
書かれている情報を読み解きながら、自分たちの許容できる範囲を確認すると良いのではないかと思います
引き続き資料の読み方編の「接道・その他」についてはこちらを参考にしてください。
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