大腸がんの告知をされた家族が知っておきたいこと

両親の老後を支える

親が突然、がんの告知をされたんです

病状も心配だし、これからかかる費用も心配…

気持ちを落ち着かせたいんだけど
なにからはじめたらいいのかわからないんです…

親の年齢的にいろいろな病気をするってわかっていても、「がん」と聞くと少なからず動揺はしますよね

悪化してしまえば命にかかわる病気だからなおさらです

私も全身の力が抜けていくような感じでした

がんになってしまった本人は、これから始まる闘病生活に不安いっぱいだろうし、気落ちしてしまっているかもしれません

それを支える家族もまた精神的に苦痛を感じるのって仕方ないですよね

でもこれから始まる治療は人任せではいられません

医師からはことあるごとに選択肢を突き付けられ、その度に決断をしていかなくてはならなくなります

お金の面でも治療費ってどのくらいかかるものなのか気になりますよね

冷静さを欠いてしまっているかもしれない本人をサポートするためにも

自分の気持ちを落ち着かせるためにも

事前の知識はあった方が断然気持ちの余裕が違ってくると思うのです

だからまず支える側の家族が知っておいた方いいことがあります

知っておくだけでがんになってしまった本人の手助けにもなるし、冷静に判断をすることもできます

わたしが実際に経験して、医師との話し合いで治療法を決定するときに

これだけでも知っておいてよかったと感じていることを今回まとめています

  • がんの告知を受けた家族がいる人
  • がんの告知を受けてこれからのことを不安に思っている人

このような方の参考にしていただければと思います

  • 大腸がんの治療法を決めるまでに医師に聞いておくこと
  • 自分で事前に調べておいてよかったこと
  • 負担する治療費のこと

このようなことを中心にまとめています

わたしもいろいろ手探り状態ですが、経験したことをその都度まとめておこうと思っています

これからがんと闘う家族を支えていく方へ、ちょっとでも参考になれればと思います

家族の支えになるために知っておきたい。大腸がん治療のこと

医師からがんの告知を受けてから約1週間ほどの時間が空くことが多いようです

がんがどのような状態なのかを詳しく調べる時間が必要になるからです

今のがんの状態がわかった上で、これからの治療方法を医師と本人と家族とで話し合って決めていくことになります

この1週間の時間を使って「がん」のことを調べておくのをおすすめします

  • 今のがんの状態をきちんと知るため
  • 選んだ治療方法が本人にとって最適であるか確認するため

医師の話す内容がきちんと理解することができるので、内容がわからない「怖さ」がなくなります

まずは大腸がんの情報収集すべし!

まったくなにがなんだかわからない、という方は

「大腸がん情報サイト」の内容を読んでおけば、事前の知識としては十分です

https://www.daichougan.info/m/


このサイトをひと通り見ておけば、大腸がんについての情報を得られます

がんの進行具合で治療法も変わってくるので、医師の話を聞く前に確認しておくのがいいです

「こういう症状だから、こういう治療法にしていこう」という話がすんなりと理解できます

大腸がんの治療についてお医者さんに聞いておくこと

大まかにくくるとふたつあります

  1. 今のがんの状態
  2. 治療法の確認

今の状態

チェックするべきことはこの4つ

  1. がんの大きさ
  2. がんのある場所
  3. 転移があるか?あればどこか
  4. がんの進行状況(ステージ)は?

治療法を確認する

  • 今の病状の標準治療は?
  • この治療の目的は?
  • 治療の効果は?
  • 治療のスケジュールは?
  • 副作用や後遺症はあるか?あればどんなものか?
  • 手術の場合、入院期間は?
  • 手術後の治療法は?

医師の話はところどころ専門用語も出てくるのでわからないことがあります

でも聞いている途中ではそこを指摘できず、なんとなく聞き逃してしまうことも

あとから話の内容を確認するためにボイスレコーダーを用意しておいてもいいかもしれません

医師に録音しても大丈夫か確認をして、診察や診断内容を録音させてもらうことができればぜひしてみてください

わたしも医師が看護師となにやら「ケモ」という言葉を言いあっているのを「???」となりながら聞いていたのですが

「それなんですか?」と話しに割り込むことがむずかしかったということがありました

後から調べると化学療法の医療用語ということがわかりました

本人の治療方法の意思確認

医師からの治療方法の話を聞いた後、がんに罹った本人がどうしたいのか確認をします

治療にあたって優先したいことを確認するんです

(※緊急性がある場合は先生の指示に従ってくださいね)

早く治すためには手術がいいかもしれないけど、体の負担をなるべく少くしたい?
それなら通院治療にする?とか

どうしても手術で、と言い張る場合、それでよいのかという判断材料

「標準治療」という知識が役に立ちました

標準治療というのはがんの3つの治療方法のことで

  • 手術
  • 放射線治療
  • 薬物療法

がんの種類とか進行状況、がんになった年齢とか罹っている病気などを考慮して

今の状態で一番効果があると期待できる治療方法を選択する基準になります

これが保険の適用範囲です

ありがたい(;_;)

大腸がんの治療にかかる費用はどんなものがある?

大腸がんの治療にかかるお金は

  • 手術
  • 入院
  • 検査
  • 化学療法

このようなものにかかってきます

ステージや治療方法によってもだいぶ変わるようなので本当にざっくりとした金額ですが

年間でおおよそ80〜200万円くらいが目安のようです

青ざめますね…( ;∀;)

高額になる医療費の負担を減らすには

医療費がめちゃくちゃ高くなってしまった!

という場合、高額療養費制度という救済制度をぜったいに活用しましょう

というか、これを使わないと支払いが巨額すぎて耐えられません

高額療養費制度は、同じ月に支払った医療費の自己負担分が限度額を超えた分戻ってくるというものです

70歳以上の方は病院の窓口で

  • 健康保険証
  • 高齢受給者証

このふたつの提示だけで制度を利用することができます

収入によって定められている基準の、自己負担の限度額までの支払いになります
※70歳以上でも高額所得の方は限度額適用認定証の提出が必要

ちなみに70歳未満の方は限度額適用認定証の提出が必要になります

事前に病院に提出することで支払いが限度額までになるので、一度に巨額の支払いをしなくて済みます

事前に提出できなかった場合は、いったん全額を支払い、後日払い過ぎたお金が戻ってきます

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3030/r150/

自己負担限度額は所得の状況と年齢で変わる

うちの父の場合は

  • 健康保険の被保険者
  • 70〜75歳未満の区分
  • 所得の区分は一般所得者

なのでひと月の自己負担限度額は

  • 外来18,000円
  • 入院57,600円

となります

ちなみに差額ベッド代、入院時の食事代、下着などの着衣のレンタル代など医療行為以外にかかる費用は高額療養費の適用外です

かかった分、実費を支払います

外来と入院は別々に適用される

ひと月にかかった医療費の総額については、外来でかかった分と入院でかかった分は別々の限度額となります

うちの父(70~75歳未満の区分)の場合ですと
外来18,000円+入院57,600円=75,600円

これがひと月にかかるMAXの金額ということになります

同じ病院であっても別々に計算されます

薬を院外の薬局で処方してもらう場合

  • 同じ月
  • 同じ病院
  • 同じ薬局

の場合は薬の代金も外来でかかった医療費と合算できます

※「同じ病院」というのは、診察や診療を受けた病院で発行された処方箋ということです

払い戻しの手続きの方法

外来で診察や診療を受けた病院では限度額を越えない支払いだったけど、院外で処方された薬代と合わせると限度額を超えてしまった

このような場合は高額療養費が適用されます

払い過ぎた金額を戻してもらうには、加入している公的医療保険で払い戻しの手続きをします

例えば協会けんぽの場合は「高額療養費 支給申請書」を提出することで払い戻しの手続きをすることができます

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g2/cat230/r119/

支給を受ける権利は「診療を受けた月の翌月の初日から2年間」です

※70歳未満の方の場合は、ひと区分21,000円以上の支払いがないと手続きできないとか、払い戻しの条件があります

うちの場合

父の病理診断の結果

がんの告知から病理診断を経て、父の今の詳しい状態がわかりました

  • 大腸がん
  • 肝臓に転移あり
  • 治すには手術も一案だが切り取る範囲が広いために人工肛門をつくることになる
  • 肝臓がんは転移しやすい
  • 今はわからないが他の場所にも転移があるかもしれない
  • 他の持病をふまえて考えると手術はリスクが高い
  • しばらくは化学療法にして、どうしても必要だとなったときに手術

このような内容でした

家族としてできることってなんだろう?

父ががんの告知をされた時、まったく知識が無かったので

まずは今の症状から考えて、治療法はどんな方法があるのか

大腸がんってどういう病気で、どういう治療をしていくものなのか

そんなことをだいたいでもわかっておいた方がいいと思ったのです

先ほどご紹介した「大腸がん情報サイト」でいろいろな情報を読んで

医師の言っていた父の現状を照らし合わせて、調べていくうちにわかったこと

それが・・・末期がんじゃん・・・ってこと

ステージⅣの症状そのままでした

突きつけられた現実にガツンと頭を殴られたような感覚

ショックでしたよ

これからどうなっていくんだろう…

どんなことが起こるんだろう…

心配だし不安だしで心臓バクバクしてました

この不安はさまざまな体験談がとても参考になりました

今はネットで検索すると様々な体験談に触れることができて

末期がんでも上手につき合っている方々がいるんだということもわかってきてとても心強かったです

その体験談の中でも一番参考になったのがこの漫画

末期ガンでも元気です 38歳エロ漫画家、大腸ガンになる

タイトルにインパクトあって、ついでに表紙もかわいかったもんで

なんだこれ!って興味本位で読んでみたんだけど

壮絶な体験にも関わらず、ところどころユーモアも交えてあってとても読みやすかったし

これから起こるであろうことを疑似体験することができました

漫画の内容はお医者さんの監修もされているようで情報も信頼できるのがまたありがたかったです

ざっくりでもがんの情報をわかっていてよかった

事前の情報があったので、化学療法での治療をすることはすんなり受け入れることができました

ただし、化学療法は高額な医療になります

病院の相談窓口のようなところで

『化学療法士の方の説明を受ける際は、その療法は保険の範囲の治療か確認してください』

と言われました

どんなに良い治療法でも支払いができなければ共倒れになっちゃいますからね

保険の範囲でもしっかりと効く治療が受けられるのはありがたいことだと思います

これから長く付き合っていく病気ですから、本人を支えていくために私たち家族ができるサポートをしていければいいなと思います

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