外壁塗装ってペンキを塗るだけじゃないんだよ
塗装をする前の下準備がすごく大切なんだって!
どんなことするんだろうね?
築年数もだいぶ経ったから外壁が汚れてきたな、さわると白い粉が手につくし、ひび割れもチラホラ
そろそろお家の外壁を塗装をしないといけないかな?
外壁の塗膜の寿命は約10年ほどと言われているので、そろそろメンテナンスの時期ではとお考えの方もいるかもしれませんね
うちも前回の塗装から10年ほど経っているようで、チョーキング現象やひび割れが目立ち始めていました
このまま放っておいたら雨漏りが心配な状態だったので思い切って外壁塗装をすることにしました
今回は築40年のほのか家で実際に施工して頂いた外壁塗装の一連の流れをご紹介していきます
- 外壁塗装工事ってどんなことするの?
- 外壁塗装の工事の手順が知りたい
- 工事の期間はどのくらい?
- どんな塗料を使ってるの?
このようなことをまとめています
お家を守るための外壁塗装は下準備の良し悪しで仕上がりがものすごく変わってきます
けして安くはないリフォーム工事のひとつですから、工事の内容を事前の知識として知っておいてもらえたらと思います
ほのか家が外壁塗装をすることになったきっかけのお話はこちら
お家の外壁塗装の手順をご紹介
(休工日と天候不良をあわせて16日間)
- STEP1高圧洗浄
- STEP2シーリング撤去・打設
- STEP3ケレン
- STEP4塗装:下塗り
- STEP5塗装:中塗り
- STEP6塗装:上塗り
- STEP7足場解体
下地調整
外壁塗装をする前に必ず必要なのが下地調整です
最終的な仕上がりがここで決まってしまうと言ってもいいくらい大切な工程です
この工程があってはじめて新しい塗料がしっかりとくっつくようになります
1.高圧洗浄
まず古い塗料や汚れ、カビ、藻類などを取り除くことで外壁表面をきれいにします
特にモルタルの外壁はカビ、藻類が発生しやすい外装材ですので、ここで徹底的に清掃します
これにより新しい塗料がしっかりと外壁に密着し塗装が長持ちします
ものすごい勢いの水が噴射されてみるみるうちにお家の汚れが落とされていきます
高圧洗浄の終わったお家はとってもきれいでした
ただ、水が噴き出す音とコンプレッサーの稼働音がものすごいです
この音が近隣への迷惑になるケースもあるようですので、事前にごあいさつをされておくと良いと思います
2.補修と撤去
高圧洗浄できれいになった外壁はひび割れや穴などの損傷部分を見つけやすい状態です
穴はパテで埋めるなど適切に補修することより外壁全体の耐久性が向上します
見積もりの際には補修するところも計上されているかとは思いますが、この段階で今一度お家を確認されてもいいかもしれません
外装材がサイディングの場合は、古くて硬くなったつなぎ目のシーリングを取り除きます
3.ケレン
外壁塗装前のケレン作業はとっても重要です
ケレンというのは古い塗膜やサビ、不純物などを取り除いたり
塗料をしっかり定着させるために塗装前に細かい傷をつけておく作業のことで
塗装の耐久性を高めるため、外観をキレイに仕上げるためにはぜったいに欠かせない工程です
ケレンの役割はこんな感じ
- 密着性の向上:古い塗膜や浮いている塗料、サビなどを取り除くことで新しい塗料をしっかり密着することができます
- 塗膜の耐久性の向上:不純物や汚れが残っていると新しい塗膜が早く劣化する原因となるのでこれを予防します
- 外観の向上:新しい塗料の塗膜が滑らかになり、外観が美しく仕上がります
- 損傷や問題箇所の発見:ケレン作業中に、外壁の損傷や亀裂などの問題箇所を発見することができます
細かい部分まで手作業で行っていく大変な作業です
4.シーリング目地のプライマー塗布
撤去したシーリング目地に新しいシーリングをします
シーリングをする前にプライマー塗布が必要です
プライマー塗布の役割は
- 接着を強化: シーリング材がサイディングとしっかり接着するための下地として機能します
- 持続性が向上: シーリングの持続性や耐久性が向上します
- 均一性が確保される: シーリング材が均一に伸びてムラなく施工できます
- 材料との相性: 材料によってはプライマー無しではシーリング材が十分に接着しないことがあり、プライマーがそのギャップを埋めます
シーリングをきちんと機能させるための下準備であるプライマー塗布は重要な工程です
この過程を端折ってしまう業者さんもありますので、見積もりの際はこの行程が含まれているかを確認してくださいね
5.シーリング打設
シーリングは建物の隙間やサイディングなどの接合部にペースト状の樹脂などを充填する作業の事です
シーリングの効果は接着、防水
雨水や湿気が建物の内部に侵入するのを防ぐために使われます
シーリングに使用される材料には、シリコン系、ウレタン系、アクリル系など、様々な種類があって使用場所や目的に応じて選ばれます
養生(マスキング)作業
塗装作業を始める前に窓やドア、床などを養生テープやシートで覆い、塗装されてはいけない場所に塗料が付着しないようにします
この養生も最終的な仕上がりには欠かせない工程です
また、近隣に迷惑が掛からないように建物全体に覆いをします
- お家の窓などのカバー:窓、ドア、床、屋根、植木など、塗料がかからないように養生シートで覆います
玄関ドア以外は基本的に塗装の全工程が終わるまでカバーを外すことはありません - 隣接する建物や物への配慮:足場に覆いをして隣接する建物や敷地内の物に塗料が飛ばないようにします
塗装
下地調整と養生が終わってはじめて塗装がはじまります
塗装は気温や湿度によって進み具合が変わってくる工程です
乾燥させる時間が必要になるので雨が降る日は作業がとまってしまうことがほとんどです
下塗り
下塗りは塗装の第一段階
中塗り・上塗りの前の工程です
塗料の密着性を高め、建物の耐久性を上げるために行います
付帯部分、外壁部分とそれぞれにあった下塗り材を塗装していきます
下塗り用の塗料は
・外壁の材料と適合するもの
・古い塗装の塗膜
を考慮して選ばないといけません
見積もりの際に下塗りで使用する塗料の確認をすることをおすすめします
中塗り
中塗りは、塗膜を厚くすることで耐久性を高める工程です
「下塗り⇒仕上げ」の前のひと行程で外壁の塗膜を厚くして、より建物の持ちを良くします
今回、付帯部分の塗料はすべて同じものとしました(こげ茶色の塗料:コスモマイルドシリコンⅡ)
付帯部分に使う塗料の量はそれほど多くないため、他の現場でも残ってしまいがちなんだそう
残ってしまった塗料は捨ててしまうしかなく、ロスが出るのがもったいない
気にしないのであればその塗料を使って仕上げることもできるということと
色の塗分けをしないでこの塗料のみで仕上げれば金額も抑えられますという説明だったのでこの塗料を使うことにしました
関西ペイントのしっかりした塗料なので何の問題もありません
サイディングとモルタル部分も中塗りです
塗膜に厚みを持たせます
ここも手を抜かれる工程のひとつです
中塗り工程があっても、塗膜が薄いと効果がありません
使う塗料を薄めすぎて使われないか、使用量もチェックすることをおすすめします
上塗り仕上げ
付帯部分の塗料(コスモマイルドシリコンⅡ)を重ねて塗ります
外壁塗料は関西ペイントの「ダイナアクセル」という塗料にしました
サイディングにもモルタルにも使える塗料です
塗膜の劣化する原因は
- 太陽光:紫外線による風化=樹脂が劣化して顔料と分離してチョーキング
- 雨水:ひび割れからの雨水の染み込み
- 微生物:苔、藻、カビ=空気中に浮遊する胞子が外壁塗装の上で繁殖
太陽光の紫外線による外壁の劣化からはじまり、雨水の染み込み
染み込んだ水分から苔などが繁殖というのが塗膜劣化の流れです
ということで、あらたに塗り直す塗料は太陽光と雨水に強いものがいいということで
関西ペイント『ダイナアクセル』を選びました
ダイナアクセルの特徴は
- シリコン樹脂塗料
- 耐用年数:約16年
- サイディング、モルタル、金属系、コンクリートに適応
- 防塵、防藻、防カビ剤配合
- ラジカル制御
外壁塗料の主な成分である酸化チタンに、紫外線が当たると発生するラジカルという物質
これが樹脂を分解して塗膜が劣化するのですが、
このダイナアクセルはラジカルが発生しにくい改良をした塗料で、従来のシリコン樹脂より紫外線に強いのです
長期間保護が必要な橋や船でも利用されているそうで、肉厚な塗膜を作って外壁を保護します
他にも外壁は常にPM2.5や黄砂や排気ガスなどの粉塵に晒されます
雨水で流れ落ちなかった粉塵が蓄積して汚れの筋ができるのですが、ダイナアクセルは防塵材配合のため汚れもつきにくいという特徴もある塗料です
足場解体
塗装が終了したら足場を解体して完成です
足場解体の作業は約半日でした
お家の前の道が狭い場合はしばらく通行止めにしての作業となるので、事前の近隣の方へのご連絡はしておかれると良いと思います
まとめ
外壁塗装は家の美観を保つだけでなく、住まいの寿命を延ばす重要なメンテナンス作業の一つです
長年、紫外線や雨風にさらされた外壁は色が褪せたり劣化によるダメージを受けることが多いです
外壁塗装はただ塗り直してキレイになったなという美観だけではなくて、その塗装の工程こそが家の保護と維持にとっても重要なんです
工程の各ステップは専門の技術と知識が求められます
正しい手順を踏んで施工をすることでお家を長持ちさせることができるので
外壁塗装を検討する際は、この一連の流れを理解したしっかりした工事業者を選ぶことがとても大切だと感じました
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