お家の内見から入居までの流れは
「内見」→「申し込み」→「不動産売買契約」→「ローン契約」→「決済」→「引渡し」→「入居」となります。
内見から始まり入居するまでにはやらなければならないことがたくさんあります。
申し込みをしてから引渡しまでの期間はおおよそ1~2か月です。
住みたいお家が見つかった!では申し込みを、
となった段階から短期間に重要なことを決めていかなければならない局面が続きます。
書かなければならない書類、確認しなければならない書類もたくさんあります。
流されるまま不利な契約をしてしまい、結果的に払わなくても良いお金を払ってしまっていた
ということにならない様に一連の流れをざっくりとでも知っておいた方が良いと思います。
知っていれば手数料が数万円~数十万円安くなる可能性もあります。
やらなければならない事、やっておいた方が良いことのポイントをまとめました。
参考にしてください。
お家の内見から入居までの流れ
内見→申し込み
住みたいお家が決まったら購入申し込みをします。
申し込みをすることで他の人に物件を抑えられないようにすることと
購入金額などの交渉権を得るためです。
申込金が発生する場合もあります。
購入金額の交渉はこの段階でしよう
お家を内見した時に
- 不具合を見つけてしまった
- 住むためには大幅なリフォームが必要になる
- 相場より高めの価格設定になっている
などの事情で提示されている金額が割高と感じる場合は価格交渉をします。
提示されている金額は、あくまでも売主側の都合の金額です。
きちんと相場などを調べることが大前提ですが
ここで正当な指値をすることによって数万円から数十万円の削減になります。
面倒でも下調べはきちんとされることをおすすめします。
ポイント
やみくもに価格交渉をする事はやめた方がいいです。
売主側の反感を買ってしまいます。経験談です。
あくまでもきちんとした理由があった上での交渉をしてくださいね。
住宅ローンを使う方は事前審査の申し込み
お家の申し込みと同時に住宅ローンの事前審査申し込みをします。
不動産屋さんに申込書を記入するように促されます。
この申込書は不動産屋さんの提携ローンです。
その申込書も記入をしましたが
独自にネット銀行の事前審査の申し込みをしました。
住宅ローンの事前審査についてはこちらにまとめました。
事前審査で問われるのはだいたいこのような内容です
- 本人の年齢
- 完済時の年齢
- 就業先
- 勤続年数
- 年収
- 借入金額
- 購入するお家の立地
即日~遅くても1週間くらいで結果の通知が来ます。
審査に通ったら「本審査」に移ることができます。
※住宅ローンにはふたつの審査があります。
ひとつ目は金融機関が行う「事前審査」
ふたつ目は信用保証会社が行う「本審査」です。
事前審査を受ける際に必要になる書類
- 運転免許証などの身分証明書
- 源泉徴収票
- 借入がある方は返済予定表の写し
- 認印
※ある程度の購入意欲があって内見に向かうのであれば
身分証明書と認印を携帯しておくと申し込み時の手続きがスムーズです。
わたしは認印を携帯していなかったため、申込書記入中に買いに行かされました(^-^;
ポイント
ここで気を付けたいのが、この事前審査の申込みは
不動産屋さん提携銀行の住宅ローンであるということです。
この提携ローンを組むとなった場合
不動産屋さんへの手数料がちゃっかり計上されていることがあります。
相場だと3~10万円ほど。
私の場合は5万円計上されていました。
自分で選んだ金融機関で住宅ローンを組めば払わなくても良いお金です。
ネット銀行やお付き合いのある信用金庫や地銀などの金融機関で
自分でも事前審査申し込みをしておくことをおすすめします。
金利や手数料、団信の費用など
自分で申し込んだ金融機関と不動産屋さんで申し込んだ金融機関とで比較検討して
トータル金額で得する方で本審査をする金融機関を決めてください。
不動産屋さんへの手数料を払ってでも提携ローンで組んだ方がお得
という場合もあるかもしれません。
こちらに派遣社員でも組みやすい住宅ローンについてまとめています。
ホームインスペクションを受ける
申し込みをしているお家に大きな問題は無いか?(雨漏りやシロアリ被害など)
とか住み始める前に直しておいた方が良いところは無いかなど
欠陥住宅をつかまされないようにするためや
今後の修繕費用などを盛り込んだ資金計画を立てるために
建物の状態を診断をします。
建物の状態をわかってなくて
買った後に直さなければならないところがいっぱい…
多額の修繕費がかかる…
なんてことにならないように納得して購入する為にも
予算的にやれる方はやっておいた方がよいのかなと思います。
物件によっては売主や不動産会社がホームインスペクションをしてくれている場合もあります。
ホームインスペクションを受けるタイミング
ホームインスペクションを受けるタイミングは
お家の「申し込み」→「契約」の間がベストです。
この段階でホームインスペクションをすることによって
建物に大きな問題が見つかった場合は申し込みを解除することができますし
事前に支払っていた申込金も返還されます。
ただし、申し込みを解除してもホームインスペクションにかかる費用は発生します。
(売主側の依頼でしているものや不動産会社のサービスの場合はかかりません)
ポイント
ホームインスペクションを行う業者選びについてひとつ注意点です。
すべてが当てはまるわけではないと思うのですが、
不動産屋さんの紹介の業者ですと費用が高かったり(不動産業者がマージンを取っている)
売主側の紹介業者ですと診断結果が売主に不利な状況だった場合
買主側に問題点を知らされない、といったことが起こる可能性があります。
納得の結果を得るためにも手間はかかりますが
自分で業者選びからした方が良さそうです。
似て非なるもの「建物状況調査」
建物状況調査とは、
「既存住宅売買瑕疵保険」に加入するための検査です。
建物状況調査のことをホームインスペクションと言う場合もあります。
検査の内容はどちらもさほど変わりは無い様です。
既存住宅売買瑕疵瑕疵保険とは
簡単に言うと中古住宅の売買契約時に見つからなかったり
契約書に記載されていなかった重大な欠陥
例えば雨漏りやシロアリ被害などが引渡し後に発見された時に
その検査費用や修繕費用を保険金で賄うことができるというものです。
この瑕疵保険へ加入するために行う検査に合格すると付保証明書が発行されます。
この付保証明書があることで
築古戸建てでも住宅ローン控除が受けられたり
所有権移転登記や抵当権設定登記などの登録免許税が減税されます。
ポイント
この登録免許税の減税措置を受けるためには少々ハードル高めな問題があります。
まず、決済の登記前に住宅家屋証明書を取得しなければならないという事。
この住宅家屋証明書を発行してもらうには付保証明書が必要になるということです。
さらに問題なのが検査をすれば必ず付保証明書が発行されるわけではなく
瑕疵保険の検査基準に合格しなければなりません。
検査基準を満たしていない場合は満たすための補修工事を決済前にしなければならないのです。
例えば売主がまだそのお家に住んでいる状態であっても
購入する前に補修工事を行い、検査をし、合格して、付保証明書を発行してもらう。
という事なのです。
売主側の協力も必要になります。
雨漏りなどの欠陥が多くて補修費用が高くなってしまうとか
検査をしたところで合格は難しい事が分かっているような場合
検査料もかかってしまうので保険加入の検討はしない方が良いかもしれません。
ホームインスペクションについてはこちらにまとめました。
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不動産売買契約
重要事項説明を受ける
不動産会社から物件の説明を受けます。
この重要事項説明は本当に大切です。
重要事項説明書には大きく分けてふたつの事が記載されています。
- 「物件に関する事項」
- 「取引条件に関する事項」
です。
- これまで購入へ向けてやり取りしてきた事がきちんと盛り込まれているか
- 書かれている内容に間違いはないか
- 何か不都合なことが知らないうちに追加されていないか
- 住宅ローン特約はついているか
などを注意深く確認しなければなりません。
ポイント
重要事項説明は聞きなれない言葉も多いし内容も多岐にわたるので
いっぺんに説明を受けてもわけがわからないと思います。
内容をしっかり把握するために契約日当日の重要事項説明は避けた方が良いです。
できれば重要事項説明を受けた後
契約をするかどうするか検討する時間を持つのがいいと思います。
だけどほとんどの場合が重要事項説明を受ける日に契約という流れなのですよね。
そうなのであれば
重要事項説明書を契約日前に揃えてもらい
内容を確認する時間を設けた方がいいです。
ちなみに私の場合は、事前に重要事項説明書を頂いて
内容を把握するのに一週間かかりました。
売買契約をする
重要事項説明書の内容に問題が無ければ契約をします。
契約書にサインをして
- 手付金
- 仲介手数料の半分
- 印紙代
を支払います。
私のお家の契約経験談はこちらです。
住宅ローン本審査申し込み
「事前審査」に通っていれば「本審査」に移ります。
申請する時に慌てないように必要な書類をまとめておきます。
ネット系の金融機関であれば
送られてくる書類にローン借入申込書や団体信用生命保険申込書などを記入します。
私の場合は店舗だったので対面で本審査申し込みをしてきました。
火災保険の見積をとる
住宅ローンで借入する場合は火災保険の加入が必須となります。
そして何より、もし火災などの被害を出してしまった、災害にあってしまった
という際にかかる莫大な費用を補填するためには絶対に加入するべき保険だと思います。
火災保険は不動産屋や金融機関でも紹介してもらえますが自分で探すことも可能です。
火災保険の選び方についてはこちらにまとめました。
ポイント
「不動産屋」「金融機関」「自分で探す」場合
全部同じ条件で比較してください。
私の場合ですが意外にも不動産屋・金融機関で見積もっていただいた火災保険が
優待価格で相場より少し安く設定されていました。
相見積もりをとって比較検討することをおすすめします。
司法書士へ登記の見積をとる
決済時に不動産の所有権移転と
住宅ローンを借入している場合は抵当権設定の登記をする必要があります。
その登記をして頂くために司法書士さんへお願いをすることになります。
司法書士さんは不動産屋や金融機関で紹介または指定された方にお願いするのが通例の様です。
ですが、自分でもお願いすることができます。
お知り合いの方がいらっしゃったりすればその方に頼むことも可能です。
わたしはネットで検索して探し
購入する土地でも対応していただける司法書士さんに頼むことができました。
ポイント
司法書士は不動産屋や金融機関で紹介してもらえますが
ここでもマージンが発生して割高になっている場合があります。
契約内容にもよりますが
本来この司法書士に関しては買主が自由に指定して良いものです。
不動産屋さん、金融機関ともに見積書を出してきますので
自分で司法書士さんを探して見積もりを取って、比較検討することをおすすめします。
税金部分はどの司法書士にお願いしても変わりはありませんが
手数料に関しては数万円単位で変わってきます。
住宅ローンを借入する銀行によっては
抵当権設定登記に関しては銀行が指定する司法書士で手続きをするように言われます。
ですが自分で探した司法書士さんで手続きできる場合もありますので
まずは交渉してみて下さい。
不動産屋と金融機関で見積もってもらった金額より
登記費用を安くすることができた手順をこちらでご紹介しています。
ローン契約までの流れ
本審査が通ったら住宅ローン契約となります。
私の場合ですが、不動産屋さん任せにするといろいろ高くつくなーと感じてしまい
自分で金融機関や司法書士さんを探してやりとりをしていたため
日程調整など自分でやらなくてはならなくて
ローン契約までの流れがなんかややこしかったです。
私の場合はこんなスケジュールでした。
銀行から「本審査通過のお知らせ」が来る
↓
不動産屋さんへ本審査が通過の連絡を入れる
・売主さんと決済日の日程を打ち合わせしてもらう
・不動産屋の提携の火災保険会社の見積もりを出していただくお願いをする
↓
司法書士さんへ連絡を入れる
・銀行と不動産屋との業務の打ち合わせをお願いする
(この辺りで銀行と不動産屋からも司法書士さんへ連絡をしていて
決済日に向けての打ち合わせをされているようです)
↓
銀行さんと打ち合わせ(店舗に出向て打ち合わせ)
・契約金利の確認
・借入額の決定
・今後のスケジュールの確認
・銀行の提携の火災保険会社の見積もりを出していただくお願いをする
↓
不動産屋さんから決済日の報告を受ける
※決済日が決まらないと、ローン契約日が決まらないということで
関わる方たち全員の日程調整が必要となります。
↓
銀行さんへ決済日の報告をする
・決済日の3日前をローン契約日に設定
↓
火災保険の決定
・「不動産屋,銀行,自分で取り寄せ」で比較検討
(今回は銀行さん提携の会社の火災保険をお願いすることにしました)
住宅ローン契約
住宅ローン契約日当日、この日が大変でした。。。
やることがいっぱいでした。
午前中
・今住んでいる土地の役所に行って転出届を提出
・印鑑登録証の返還
↓
・これから住むお家の所在地で転入届けを提出
・実印登録
・マイナンバーカードの住所変更
・あたらしい住所の住民票と印鑑証明書を準備
午後
書類をもって銀行へローン契約をしに行く
銀行で必要書類の提出
契約書にサイン
銀行口座の開設などの手続きをします。
参考になるかな?
こちらの記事で住宅ローン本審査からローン契約までの経緯をまとめました。
決済→引渡し
ローン契約日から3日後に決済となりました。
売主・司法書士・銀行・不動産業者・買主
全員が揃います。
まず司法書士さんが登記のための資料を確認します。
問題がなかったので融資が実行されました。
売主さんへ残金支払いなどし
滞りなく支払いが済んだところで決済は終了です。
決済日当日は結構あっけなく終わりました。
決済でやったことはこちらにまとめています。
決済後、お家の鍵をいただき引渡しとなりました。
まとめ
お家探しから引き渡しまで「お金かかるトラップ」は本当にたくさんあって
回避するのはなかなか骨が折れました。
がんばって避けてきたつもりですが
引っかかってしまっているものもあったかもしれません。
「お金かかるトラップ」を回避するために
自分で住宅ローンや司法書士さんなどを決めてお願いする場合
不動産屋さんにすべてをお任せするより手間がかかります。
日程調整が必要だったり
提出する資料などは自分で用意しなければならない場合もあります。
それでも数万円から数十万円の節約には必ずなります。
まったく知識のなかった私にもできました。
誰かの参考になれればうれしいと思います。
長々とお付き合いいただきありがとうございました!
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